
化石燃料を原料とするプラスチックを燃やすと、温暖化の一因となる二酸化炭素が発生し、環境汚染につながります。
また海洋生物が海に流れ出たプラスチックを餌と誤認して捕食してしまう事態も起きており、プラスチックごみは深刻な環境問題の一つです。
この問題を受け日本ではプラスチックごみ削減策の一つとして、2020年7月に化石燃料を原料とするレジ袋の有料化が導入されました(※)。レジ袋を無料で提供する場合には、環境に配慮し、一定の基準を満たすレジ袋であることが求められます。環境に配慮できるレジ袋の一つが、「バイオマスレジ袋」です。それではバイオマスレジ袋とは、具体的にどのような袋を指すのでしょうか。
本記事ではバイオマスレジ袋の定義や使用するメリットについて解説します。バイオマスレジ袋の導入を検討している方は、本記事の内容を参考にしてみてください。
※参考:経済産業省.「プラスチック製買物袋有料化 2020年7月1日スタート」
バイオマスレジ袋とは、バイオマスプラスチックを使って作られたレジ袋のことです。
「バイオマス」とは化石資源を除いた動植物由来の有機性資源やエネルギーのことで、具体例としては木材や海藻、農産物、紙、生ごみ、プランクトン、動物の死骸および糞尿などが挙げられます。その中でも一般的にバイオマスプラスチックの原料となるのは、トウモロコシやジャガイモ、サトウキビ、タピオカ、大豆といった再生可能な植物です。
バイオマスレジ袋の素材となるバイオマスは、先述の通り動植物由来の有機性資源から作られています。一度使用したら再生できない化石燃料とは異なり、バイオマスは再生可能なので枯渇する恐れがありません。
そしてバイオマスレジ袋はプラスチック製のレジ袋に比べて燃焼時の二酸化炭素発生量が少なく、地球温暖化への影響を減らせるメリットがあります。自然に分解されやすいため、海洋ごみの問題にも貢献できるでしょう。
このような面から、バイオマスレジ袋の持つ環境負荷抑制のメリットは大きいといえます。
また企業や事業者にとっては、環境に配慮できる他にも、バイオマスレジ袋を使用するメリットがあります。企業や事業者がバイオマスレジ袋を活用することで、企業・ブランドイメージの向上ができるでしょう。環境に配慮したレジ袋を使用していることを消費者や取引先に伝えることで、ポジティブなイメージを持ってもらいやすくなるはずです。
バイオマスレジ袋の中でも、バイオマスの配合率が25%を超えるレジ袋であれば、無料での配布が可能です。基本的にレジ袋が有料となっている中で無料での配布を続ければ、消費者の満足度向上につながると考えられます。
「バイオマスマーク」とはバイオマスを用いた製品に付されるマークで、バイオマスレジ袋にも表示されています。バイオマスマークを表示するには、品質や安全性に関する法規、基準、規格などをクリアし、一般社団法人日本有機資源協会による審査に合格する必要があります(※)。
バイオマスマークのデザインは地球から伸びるクローバーが模されたデザインで、地球のマークの中には数字が表示されています。この数字は含有されているバイオマス成分の割合「バイオマス度」を表しています。数字は10を下限として100が最高値で、5%ごとに区切られており、例えば4%であれば5以下の数字を切り捨てて10%と表示するのが定めです。バイオマス製品として認められるのは10%以上のものです。
なお同系統のマークとして混同されやすいものに「バイオマスプラマーク」があります。これは緑色で「BP」の文字をデザイン化したマークで、その名の通りバイオマスプラスチックの識別表示制度基準に適合した製品に付されるものです。このマークは日本バイオプラスチック協会(JBPA)が管理しています。
※参考:一般社団法人日本有機資源協会.「バイオマスマーク事業実施要領」
日本の大手コンビニエンスストアでは、レジ袋を全てバイオマスレジ袋に変更した上で有料化する動きがあります。コンビニによっては無料配布の基準を満たす数値のレジ袋を販売しているものの、有料にすることで使用料の抑制に貢献しているところもあるようです。
飲食店ではテイクアウトの際に飲食物の衛生を担保しつつも環境に配慮するため、バイオマスレジ袋に変更の上、無料での配布を継続するケースが見られます。
レジ袋が有料となったことをきっかけの一つに、このようにさまざまな企業において、バイオマスレジ袋が活用されています。
バイオマスレジ袋とは動植物由来の素材が使用されたレジ袋のことです。使用することで二酸化炭素の削減や海洋汚染の防止に貢献できます。日本では化石燃料を使用したレジ袋の有料化によって環境問題への意識が高まり、小売業を中心にさまざまな企業でバイオマスレジ袋が活用されています。
バイオマスレジ袋を使用することで、環境への配慮はもちろん、企業・ブランドのイメージ向上や消費者の満足度向上につながるはずです。レジ袋を扱うのであれば、ぜひバイオマスレジ袋を取り入れてみてはいかがでしょうか。










