
近年、持続可能な世界を目指すための国際目標であるSDGsが注目されています。そして、SDGsと密接な関係を持つサスティナブルという言葉がメディアなどでよく使われるようになりました。
本記事ではサスティナブルの基本的な考えを知りたい方のために、言葉の意味や重要視されている背景を解説します。さらにサスティナブルな素材やどなたでもできる環境への取り組みもご紹介するので、ぜひご覧になって今後の参考にしてください。
サスティナブルとは持続可能なという意味の形容詞です。持続するという意味のsustainと、できるという意味のableを組み合わせてできました。環境問題とセットで使用されることが多く、環境と社会を考慮しながら経済活動を持続的に発展させる概念として広まっています。
サスティナブルが重要視されている背景には、深刻な環境問題や格差問題があります。昨今、世界中で気候変動や環境破壊、資源の枯渇、経済格差の拡大などの問題が解決できていない状況です。そのため、2030年までの達成を目指すSDGsが2015年の国連持続可能な開発サミットで採択されました。
世界全体でSDGsに向けた取り組みが推奨されると、日本でも企業価値や消費者行動が大きく変化しました。サスティナブルという概念が一般的になり、サスティナブルな企業や商品も注目されるようになっています。
似たような概念でエコがありますが、エコとは生態系という意味のecologyを略した言葉です。主に地球環境に優しいという意味で使用されています。
サスティナブルとエコの違いは、指す範囲の広さです。エコは地球環境のみを指して使用することが多いですが、サスティナブルは地球環境に加えて社会や経済全体も含みます。つまり、エコはサスティナブルな取り組みの一つです。サスティナブルな商品は地球環境に配慮した商品といえます。
サスティナブルな取り組みとして、ファッション業界やファブリック業界では地球環境に配慮した素材が多く登場しています。中でもご紹介したい素材が以下の4つです。
天然素材とは自然界に存在する素材のことです。天然素材は生分解性と呼ばれる性質があるので、廃棄してもバクテリアや菌類などの微生物が分解して土に還ります。また、植物繊維であれば燃やしても環境への負担が少ないです。天然素材はウールやカシミヤなどの動物由来のものと、コットンやリネンなど植物由来のものがあります。
リサイクル素材とは、本来は廃棄する製品を加工して再生した素材を指します。代表的なのはリサイクルポリエステルです。ペットボトルやフィルムのくずを粉砕してポリエステル素材に加工し、ジャージなどのアパレル製品になっています。
ウィーガン素材とは毛皮や羽毛などの動物由来の繊維を使わずに加工した天然素材のことです。主に植物性原料を使用して、人工的にレザーや毛皮などを再現します。動物を犠牲にしない、環境に配慮している点で多くのアパレルブランドから支持されています。
フェアトレードを直訳すると公正な貿易という意味です。開発途上国の生産地で環境だけでなく労働者に配慮した方法で作られた素材や製品を、適正な価格で持続的に購入することをフェトレードといいます。つまりフェアトレード素材とは、生産者に対して極端に低い賃金や劣悪な環境を強いていない、対等な関係で取引した素材のことです。
サスティナブルな取り組みは企業だけでなく、個人でもできることがあります。自分でできる取り組みを3つご紹介します。
日本ではフードロスの問題が深刻です。多くの食材を海外からの輸入に頼っており、一般家庭で発生するフードロスの量は飢餓に苦しむ人々への食糧支援量よりも多いといわれています。また、食べられる食料を大量に廃棄することは食料を作る水などの資源の無駄につながり、環境に配慮した行動ではありません。使い切れる量の食材を購入する、食べ切れる量の食事を作る、注文するようにしてフードロスを減らしましょう。
なるべく公共交通機関を使い、自動車での移動を減らしましょう。世界で問題になっているCO2の排出量のうち、約20%が自動車などの排気ガスが原因と考えられています。CO2排出量の2割が削減できれば、地球環境の維持に大きな影響を与えて気候変動などを抑えられる可能性があります。そのためにも、個人での自動車移動を減らすことを意識しましょう。
エコバッグの利用もサスティナブルな取り組みになります。レジ袋の原料であるプラスチックは自然に還らない素材のため、焼却しない限りゴミとして残ります。海に捨てられると分解されずに海洋生物が食べてしまったり、焼却すると温室効果ガスが発生したりと地球環境にとってマイナスな素材です。レジ袋を断ってエコバックを利用すればプラスチック使用量の削減になり、サスティナブルな社会への実現に一歩近付きます。
近年、SDGs達成を目指すためのサスティナブルな取り組みが注目されています。一人ひとりが意識して行動することで、地球だけでなく私たちの輝かしい未来にもつながっていくでしょう。最初の一歩として、サスティナブルな素材や商品を選ぶのもおすすめです。何十年後の未来を想像し、自分の立場や役割に合ったできることを考えて前向きに取り組んでいきましょう。










